Facebookは全世界で最も使われているSNSでユーザー数は約24億人(2019年時点)となり、Instagramは10億人を突破、WhatsAPPは15億人を突破するなど、世界でも圧倒的に多くのユーザーに使われています。
そのFacebookが仮想通貨(暗号資産)のステーブルコインを発行することになりました。(関連記事:ステーブルコインの仮想通貨「全一覧」)
Facebookが発行するステーブルコインは、Libra(リブラ)という名称です。
Facebookがステーブルコインを発行する目的や、その特徴、今後の構想について考えていきます。
Facebookがステーブルコインを発行する目的
Facebookは2018年の春頃からLibraの開発を開始し、この開発にあたり10億ドル(約1,000億円)の資金調達を目指して、Visa(ビザ)やマスターカードなどペイメントプロバイダに話を持ちかけていたとされています。
Facebookは、2019年のf8で「プライバシーの重要性」、「グループの繋がり」を重視していく方針を示しました。それに合わせてこれまでのSNSよりも、メッセンジャーサービスを軸にしていく流れになると示唆しました。
FacebookがLibraを発行することで、決済や金融を中心とした新しい経済圏ができると思います。
今までは通貨を発行できるのは、国家だけでした。国家が発行する通貨を信頼できるのは、全員が安心できると信じて疑わない共同幻想によって成り立っていましたが、民間の企業がこれをできるようになってしまうと、国家としては良く思わないはずです。
Libraの特徴
Libraはアメリカの米ドルにペグ(連動)したステーブルコインを発行すると思われます。
また、Libra projectへ参画するのはfacebook、Visa、MasterCard、ebay、uber、lyft、paypal、stripe、spotify、vodafone、coinbaseなどの他、Union Square Ventures、Ribbit Capital、THRIVE CAPITALといったベンチャーキャピタルが含まれています。
Libraの特徴と今後の構想を予想
Libraはどんなことをしていくのかを考えていくと下記の6つが考えられますが、詳細はホワイトペーパーのリリースを待ちましょう。
・決済:ユーザー間での通貨を送金できます。
・ショッピング:FacebookやInstagramで表示されたフィードを通して、Libraを使って商品を購入できるようになります。
・ユーザー収益:ユーザーはFacebookやInstagramで広告見る度にLibraをもらえるようになります。
・インフルエンサーの収益:インフルエンサーは、いいねをもらうとLibraをもらうか、Libraでの投げ銭をもらうことにより収益を得るようになります。
・広告出稿:広告主が広告を出す際は、Libraを使って出稿を行います。
・新たな金融サービス:保険や融資などのサービスを提供する可能性があります。
Twitterでのクチコミ
FacebookのステーブルコインのグローバルコインにVisa、Mastercard、PayPal、Uberがそれぞれ1,000万ドルを出資したことをウォールストリートジャーナルが報道しました。
来週には、グローバルコインのホワイトペーパーを発表するという。— いーぐる《幸》 (@U8YH99bGG2GwCJK) June 14, 2019
Facebookが発行を狙うステーブルコイン。
個人的に注目してるのは
①コイン裏付けの原資は誰の資産なのか?
①コイン発行でどのように収益を得るのか?
という点。
ゼロ収益で膨大な資金を寝かせるのは発行企業的に有り得ないので.
一方、ユーザーの資産が裏付けだとするとJPMコインと同じ形.— てにったー (@tenitoshi) June 15, 2019
このコンソーシアムに名前を連ねている企業名を、よーく眺めて!これが「リブラ」の「閉じた経済圏」です! https://t.co/sqEFDtWgQA
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) June 14, 2019
今の時点ではホワイトペーパーが出てないので「ドタ勘」でしかないけど、たぶんフェイスブックの仮想通貨「リブラ」は、こんな感じじゃないかな? pic.twitter.com/Nydph8sdXQ
— 広瀬隆雄 (@hirosetakao) June 14, 2019