『CoinList(コインリスト)』は、テクノロジー企業に対して次世代の金融サービスを提供しています。
CoinListでは、トークンによる資金調達を支援するサービスを行っており、「SAFT(Simple Agreement for Future Tokens)」を活用しています。
SAFTとは「SAFE(Simple Agreement for Future Equity)」をトークン版に置き換えたもので、アメリカのSEC(証券取引委員会)の規制に準拠する形で生まれたもので、適格投資家に限っての投資を受け付けるスタイルを取っています。
SAFEとは、ベンチャー投資で使われてきた「コンバーチブルノート(convertible notes)」である転換社債の返済を無期限、無利子としたものです。
CoinListのプロダクト
ICOなどトークンによる資金調達のサポートを行うために必要なサービスを提供します。
・適格投資家(SECに認定されている投資家)
・KYC、AMLの審査
・手作業によるレビューの処理
・申請者のステータスへのAPIアクセス
CoinListの実績
これまでにはFilecoinがCoinListを使ってICOを行っています。FilecoinのICOでは2,100以上の適格投資家により$205M(約205億円)の資金調達を行いました。
その他では、BLOCK STACK、ORIGIN、PROPSがCoinList上での資金調達を行う予定でしたが、CoinListを利用したのかは確認できておりません。しかしながら、これまでに20以上のトークンセールをサポートし$400M(約400億円)以上の資金調達をサポートしてきたとしています。
DFINITYでもAirDropなど一部の部分でCoinListを使っているのを確認しています。
CoinListのチーム
アメリカのサンフランシスコを拠点としており、2017年に設立されています。
CoinListは、Filecoinを運営するProtocol LabsがICOをする際の課題を解決するために、AngelListと共同で創業された経緯があるとされています。
チームメンバーは、CEOがAndy Bromberg氏でSidewireという他のスタートアップの創業&CEOを兼任しています。その他には、AngelListのCTOのJoshua Slayton氏、RepublicのCTOのPaul Menchov氏などが含まれ、AngelListのメンバーが多く関わっています。
CoinListの投資家
CoinListは、2018年4月にPolychain、FBG Capital、Digital Currency GroupなどからシリーズAラウンドで$9.2M(約9.2億円)の資金調達を行っています。
CoinListの今後の将来性
直近では、TrustTokenのトークンセールにおいてCOINLISTが使われる予定となっています。現在はICOを実施する企業自体が少なくなっている傾向にはありますが、ベンチャーキャピタルやクリプトファンドから大型の資金調達を行うケースも存在しているため、今後も活用されていくと思われます。
また、セキュリティトークンのプラットフォームが多く出来てきているため、それらとの関係性で今後どうなっていくかが分かれると思われます。