ICOコラム

ステーブルコインの仮想通貨「全一覧」

投稿日:2018年6月27日 更新日:

2018年に入ってからの仮想通貨では、ステーブルコインが続々と登場しています。2019年に入ってからは、Facebookが独自のステーブルコイン、Libra(リブラ)を発行することがリリースされ、世界No1の仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)がステーブルコインを発行する計画があることがリリースされました。

ステーブルコインができた背景

仮想通貨のボラティリティが高いと、仮想通貨が実用される機会が減少します。
来月、価値が2倍になっているかも知れない仮想通貨で決済したいとは思いませんし、来月価値が半分になっているかも知れない仮想通貨を預金として価値の保存をしておきいとは思いません。
決済や送金などの取引や預金などの場合であっても価値が変わらないということは大事なことです。

いくつもある仮想通貨の中で、ビットコインが最も時価総額が高いですが、価格は全く安定していませんし今後も安定しそうにありません。

そこで出てきたのが、価格が安定した仮想通貨であるステーブルコイン(StableCoin)です。

ステーブルコインのメリットとしては、価格が安定しているからこそ決済や送金に利用されやすい点です。デメリットとしてはマネロン(マネーロンダリング)などに使われるリスクがある点だと思います。

ステーブルコインの発行体としては、ステーブルコインとペッグにしている通貨を保有できることで取扱残高が増え、それを担保に資産を運用することができます。特に法定通貨や仮想通貨とペッグの場合は、カストディのサービスを提供している所などの

ステーブルコインを上場させて取り扱っている仮想通貨の取引所の場合は、ステーブルコインで資産を持っておこうというユーザーが増加しているため、多くのステーブルコインを取り扱っておくことでユーザーを獲得できるようになりますし、取引手数料を得ることもできるようになります。

ステーブルコインがなぜ必要か?

ステーブルコインが必要な特徴をまとめると、下記のような必要性があります。

・ブロックチェーンパワーを開放する

・グローバル通貨になり得る

・分散型の金融サービス

世界中で発行されるステーブルコイン

2014年にTetherが発行されてからというもの、2018年に入ってからその数は増え続けています。上記は発行済み・発行予定の世界中のステーブルコインの一覧です。(上記引用元:ブロックチェーン - 最も信頼されている仮想通貨企業)

ステーブルコインの種類と分類

ステーブルコインには大きく分けると「法定通貨担保型」、「仮想通貨担保型」、「無担保型」の3種類に分類できます。

VCからの投資資金が集まるステーブルコイン

 

法定通貨にペッグされた通貨は、仮想通貨の取引所などが発行するケースが多くありますが、VCやクリプトファンドからは仮想通貨担保型や、無担保型のステーブルコインを発行する企業やプロジェクトに投資が集まっています。

 

法定通貨を担保にしたステーブルコイン 仮想通貨

法定通貨を担保にしたものは、例えば米ドルを担保にしているため、価格は米ドルの上下と連動します。ドルペッグ制とも言われており、米ドルとシンクロ(連動)させるペッグ制(固定相場制)のことを言います。あまり知られていませんが、中国の人民元や香港ドルはドルペッグ制を採用しています。
※ペッグとは「釘で固定する」という意味です。

法定通貨の種類は、米ドル、日本円、金、原油などに分類できます。

どのステーブルコインを購入すべきか?という点で判断材料となるのは「信用性」だと思います。Tetherに関しては長らく疑惑を持たれ続けています。そういう意味では、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が承認したGemini dollarやPaxos Standardは信用度は高いと思われます。また、ステーブルコインに関しても1つに絞って保有をするのではなく、リスクを分散させるために複数のステーブルコインを保有するといった点が必要になると思われます。

ステーブルコインの購入方法としては、LCNEM以外は日本国内の仮想通貨取引所で購入することができませんので、海外の仮想通貨取引所で購入することができます。海外の仮想通貨取引所では、Upbit、BITTREX、HitBTC、BINANCEが多くのステーブルコインを取り扱っています。

米ドルを担保にしたステーブルコイン

現在、購入できる仮想通貨はTether、TrueUSD、Gemini dollar、Paxos Standard、USD Coinの5つです。

Tether (USDT/テザー):ブロックチェーンはOMNIを採用しており、一番最初に発行された米ドルペッグのステーブルコインです。2018年6月26日には275億円分のUSDTが発行されたことが判明しました。Tetherは実際にはペッグされたドルを保有していないのではないかという疑惑が長らく話題になり、信用性に関してはやや低い状況が続いています。また、2018年10月15日には本来は1USD=1USDTでなければならないものが、0.945あたりまで下降してペッグが外れるという現象が発生しました。ステーブルコインの仮想通貨の中では圧倒的な人気を有していたTetherですが、今後は様々なステーブルコインに分散していくものと思われます。Tetherが上場している仮想通貨取引所は、Binance、OKEx、BitForex、Huobi、Bitfinex、Kraken、Poloniexなどがあります。

TrueUSD(TUSD/トゥルーユーエスディー):イーサリアムのERC20に準拠しており、TrustToken(トラストトークン)によって発行されているステーブルコインです。TrueUSDが上場している仮想通貨取引所は、Binance、Bittrex、Upbit、Koinexなどがあります。

Gemini dollar(GUSD/ジェミニ・ダラー):ウィンクルボス兄弟(Winklevoss twins)とは、facebookのマーク・ザッカーバーグに勝訴し賠償金6500万ドル(約75億円)を得た兄弟としてアメリカでは有名です。その後はビットコインなどの仮想通貨に投資をしていました。
2015年にウィンクルボスは「Gemini(ジェミニ)」という仮想通貨取引所を創業します。2018年9月10日に「Gemini dollar(GUSD/ジェミニ・ダラー)」というステーブルコインをニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が承認しました。

Geminiのステーブルコインの特徴としてオープンAPIで監査可能であり、パブリックチェーン上で許可制スマートコントラクトを動かすハイブリッドとすることで、インセンティブ設計を無しに安全性・監査性を備えるアプローチを取っています。
この「Gemini dollar(GUSD)」は、イーサリアムのERC20に準拠したものでGeminiにて取引することができます。Gemini dollarが上場している仮想通貨取引所は、HitBTC、Bibox、OAX、LATOKENなどがあります。

Paxos Standard(PAX/パクソススタンダード):PAXOSは、ブロックチェーンをベースにした金融サービスを提供しており、決済や「itBit(イットビット)」にて仮想通貨取引所や仮想通貨の保管事業(カストディアン)の運営を行っています。
2018年9月10日にPAXOSが発行する「Paxos Standard (PAX/パクソン・スタンダード)」というステーブルコインをニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が承認しました。
「Paxos Standard(PAX)」は、イーサリアムのERC20に準拠したもので上場している仮想通貨取引所は、Binance、DigiFinex、Gate.io、ZB.COMなどがあります。

USD//Coin(USDC/ユーエスディー・コイン):仮想通貨取引所Poloniex(ポロニエックス)を買収した、アメリカのCircle(サークル)社より2018年9月に発行されたUSDCoin(USDC)というステーブルコインです。Circle社はゴールドマン・サックスから資金調達をしており、今後はステーブルコインを決済などに使っていくとしています。「USD Coin」はイーサリアムのERC20に準拠したもので、上場している仮想通貨取引所はPoloniex、LATOKEN、Kucoin、CoinEXなどがあります。

Stronghold USD(ストロング・ユーエスディー)Strongholdという仮想通貨スタートアップがPrime Trustという企業を通して米ドルにペッグした仮想通貨が発行される予定です。
Stellar(ステラ)のブロックチェーン上で発行されることが特徴で、IBMもこのプロジェクトを支援するとしています。

※関連記事:ドルなど法定通貨にペッグした「ステーブルコイン」の仮想通貨はどれ?

日本円を担保にしたステーブルコイン

日本円を担保にしたステーブルコインは、現在2つ確認できています。現在購入できるのは「LCNEM」で、2019年に購入できるようになる予定なのが「GMO Japanese YEN」です。

LCNEM(エルシーネム):NEMウォレットを開発しているLCNEMが世界初の日本円を担保にした仮想通貨を発行しました。NEMのモザイクという独自トークン発行機能を使うことでコインを発行し、前払式支払手段での決済となるため、プリペイドカードなどのように法定通貨でポイントをあらかじめ購入する形で販売されます。

GMO Japanese YEN(GJY/ジーエムオー・ジャパニーズ・エン):GMOインターネットが日本円連動したステーブルコインを2019年にアジア地域に向けて発行するために、準備を開始したと2018年10月に発表しました。また為替政策の1つでとして、発行する円ペッグ通貨と同等の日本円を保有して価値を担保とするカレンシーボード制を検討しているとしています。

Grand Shores West:香港のブロックチェーンファンド企業である、Grand Shores Westが日本の銀行と組んで日本円にペッグしたステーブルコインを2018年末から2019年の間に発行するとしています。

ユーロを担保にしたステーブルコイン

ユーロを担保にしたステーブルコインは、現在1つ確認できています。

・EURS:ファイナンス・トークン・プラットフォームのSTASISが、イーサリアムのERC20に準拠したユーロにペッグしたステーブルコインを発行しています。ロンドンの仮想通貨取引所、DSXにて売買が可能です。

中国の人民元(CNY)を担保にしたステーブルコイン

BitCNY(BITCNY):中国の人民元をペッグにしたステーブルコインで、BitShareというブロックチェーンを使って発行されています。上場している仮想通貨の取引所はCoinTiger、BitShares Asset Exchangeなどがあります。

金を担保にしたステーブルコイン

DigixDAO(DGX):DigixDAO(ディジックスダオ)が発行するステーブルコインで、Digixのブロックチェーン上に仮想通貨と実物資産である金の取引を証明、記録するシステムです。

原油を担保にしたステーブルコイン

Petro(ペトロ):ベネズエラである国家が発行する通貨として話題となったPetro(ペトロ)です。現在は購入することができず、目処も公開されていません。

仮想通貨担保型を担保にしたステーブルコイン

MakerDAO(DAI/ダイ)MakerDAO(メイカー・ダオ)が発行しているDAIは、ETH(イーサリアム)を担保にしたステーブルコインです。仮想通貨を担保としており、発行体の信用が不要であることが特徴です。

Havven(HAV)Havven(HAV)は二重トークンを担保にしたステーブルコインです。MakerDAOの担保制とBasisの無担保制を組み合わせたようなモデルが採用されています。

無担保型のステーブルコイン

シニョレッジ・シェアによるコントーロールを行う、無担保型のステーブルコインです。シニョレッジとは通貨の発行益のことを指します。

・Basis(ベーシス)Basisはアルゴリズムを活用した中央銀行による安定した仮想通貨です。
・Saga(サーガ):ノーベル経済学者らによって発行されるデジタル通貨です。現在は発行されておらず、2019年1月~3月に発行される予定となっています。

・Reserve(リザーブ)Reserveはピーター・ティール氏、コインベース、ディストリビューテッド・グローバル、GSR.IOなど40の組織や団体から支援を取り付けた。500万ドルをシードラウンドでの資金調達も行われたようです。

・CarbonUSD(カーボン):CarbonはUSDにペッグした仮想通貨を発行する予定です。EOS上のブロックチェーンで最初のステーブルコインで、米ドルやCPI(消費者物価指数)とも関連し、トラストレスに動く仕組みを採用するとしています。DIGITAL CURRENCY GROUP、THE FUND、GENERAL CATALYSTなど複数のVCやクリプトファンドが投資をしています。

Libra(リブラ):世界最大のSNS、Facebook社がステーブルコインLibraを発行する予定です。詳細は明らかになっていませんが、米ドルにペッグした通貨を発行するものと思われ企業は広告を出稿する際にLibraを使って支払いを行ったり、ユーザーは広告を見ることでLibraをもらえる可能性があります。もらったLibraは、Libraのコンソーシアムに参画しているVisa、マスターカード、Paypal、Uberを通して利用できるものと思われます。

Binance GBP(バイナンスGBP):仮想通貨取引所の中で世界1位の取引量のBinanceは、BinanceGBPというステーブルコインを発行する計画があることが2019年6月6日に発表されました。ステーブルコインの発行は、1~2ヶ月後としていることから、2019年7月から8月の間に発行が開始される見込みです。

 

ステーブルコインの今後の将来性

ステーブルコインは各国の通貨とペッグしたステーブルコインが発行されるため、非常に多くの数の通貨が出てくるはずです。それ以外にも仮想通貨担保や無担保などのステーブルコインが発行されます。ステーブルコインのプロジェクト毎に強みや弱みがある可能性もあるため、複数のプレイヤーが共存していくことも考えられます。特に新興国においては既存の金融機関や法定通貨を置き換えるための通貨としての役割は大きいと思います。

また現在はSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)を使った資金調達が台頭してきている最中ですが、セキュリティトークンへの投資ではイーサリアムではなく、ステーブルコインが使われることが多くなることが予想できます。

その他の仮想通貨取引では、ビットコイン(BTC)とのペアがこれまでの主流でしたが今後はステーブルコインとのペアでの取引が一般的になるものと考えられます。

ステーブルコインの全一覧

ステーブルコインは世界中で乱立してきており、現在はその数がすでに80を超えているとされています。CORION Foundation / StablecoinのリサーチがGoogleDrive上にまとめられているので、全てのリストを確認されたい方は、こちらから確認されても良いと思います。

 

 

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