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Binance(バイナンス)の投資先一覧と構築するエコシステム

投稿日:2018年8月8日 更新日:

『Binance(バイナンス)』が仮想通貨取引所での収益やBNBで獲得した資金を使って投資や買収を行っています。自社のエコシステムを拡大させるためや、ブロックチェーン・クリプトの世界における社会的インパクトのあるものへ投資を進めているため状況を見ていきます。

BinanceのCEO、Changpeng Zhao(ジャオ・チャンポン)氏!

CEOのChangpeng Zhao(ジャオ・チャンポン)氏は、現在41歳。経歴としては、マギル大学でコンピュータサイエンスを学んだ後、東京証券取引所やニューヨーク証券取引所のシステム構築をしたり、その後も取引所のシステムに関連した仕事を行います。
2013年に「Blockchain.info」のシステム担当をし、「OKCoin」ではCTOを務めた後、2017年にBinanceを創業しました。

Binanceのレコード(取引量、売上、ユーザー数)

Binanceは、中国で後発ながら立ち上げた仮想通貨取引所の取引量では世界で最上位であり、1日の仮想通貨取引量は約10億ドル(1,100億円)以上、2018年の純利益は最大10億ドル(約1,100億円)を予想、ユーザー数は1,000万人以上、発行するBNB(バイナンスコイン)の時価総額は1,300億円超えの実績があります。現在の拠点はマルタです。※2018年8月8日時点

2018年1Q(1-3月)の利益は約2億ドル(約200億円)となり、創業してわずか8ヶ月、従業員数200名にして達成しました。同じ額の利益を挙げているNasdaqは創業して47年、従業員数4,500名ですのでいかにすごい規模かというのが分かると思います。

仮想通貨取引所にBNBトークンを導入した発明

ICOのバブルにベストなタイミングで乗り、Binanceは一気に取引所としてのポジションを獲得します。最近はFCoinという取引マイニングを行う取引所も存在していますが、Binanceのジャオ・チャンポン氏はその考えには否定的な発言をしています。
BNB(バイナンスコイン)のユーティリティとしては、トークンの保有量に応じてBinanceでの仮想通貨取引時の手数料が安くなるという利点があります。これにより、大口のトレーダーはBNBを大量に購入し、安い手数料で大きな取引を行うことができます。

BNBのトークンエコノミー

Binanceが発行する独自通貨(トークン)がBNB(バイナンスコイン)です。
このBNBはトークンの設計についても非常に優れています。
取引所ではトークンの価値を保つための仕組みができており、短期で売買する人、長期でホールドする人、集客する人など様々なプレイヤー向けのインセンティブを設計できている点が優れています。

Binanceの投資戦略

Binanceでは、BinanceLABS(バイナンスラボ)が主に投資や研究開発を行う企業として機能しています。

Binance Labsのミッションは「社会的インパクトファンドであり、ブロックチェーンや暗号化の起業家、プロジェクト、コミュニティを育成し、投資し、権限を与えるイニシアチブです。」としています。

Binance Labsには、2つのファンドがあり「Community influence」ファンド、「Binance ecosystem」ファンド内での投資にはBNBが用いられます。ファンドの規模としては1,000億円程度とされています。

注力している投資の分野としては、上記の通り「パブリック ブロックチェーン」、「分散型取引所(DEX)」、「保管、決済ウォレット」、「ステーブルコイン」、「証券の私設取引システム」、「セキュリティトークンのプラットフォーム」としています。

投資・買収カテゴリ

これまでの投資先にラベルを付けていくと、上記のようになります。

Binanceによる投資・買収企業一覧

2018年8月8日までに投資や買収を行った企業は8社です。

Trust(トラスト):TrustWallet(トラストウォレット)という仮想通貨イーサリアム向けのスマホのウォレットアプリを提供。Binanceとしては初めての買収で法定通貨、Binanceの株式、BinanceのBNBトークンを使って支払われました。

『Founders Bank(ファウンダーズ・バンク)』:マルタで世界初の分散型銀行を開始する予定。Binanceは銀行の株式の5%を取得しています。また、エクイティ・トークン・オファリング(ETO)プラットフォームである「NeuFund(ニューファンド)」を通してトークンが発行されるようです。この「NeuFund(ニューファンド)」は、Neumark (NEU)という仮想通貨を発行しておりこちらについてもチェックしておきましょう。

・『MobileCoin(モバイルコイン):プライバシー機能に注力したアルトコインを発行する企業です。

・『Oasislabs(オアシスラボ) 』:ブロックチェーン上にプライバシー重視の「クラウドコンピューティング」プラットフォームを構築する企業です。

・『Certik』:スマートコントラクトとブロックチェーンエコシステムのための正式な検証プラットフォームです。

・『Republic(リパブリック)』:セキュリティ(有価証券)としての資金調達プラットフォームで、株式によるクラウドファンディングプラットフォームを提供しています。

・『Libra Credit(リブラ・クレジット)』:イーサリアムのブロックチェーン上に構築したレンディングプラットフォームです。Binanceでは、BNBを担保に指定した仮想通貨を貸付するなどの提携も行われます。LBAという仮想通貨を発行しています。

・『PIVOT(ピボット)』:中国のブロックチェーン投資家向けのニュースやコミュニティのサービスを提供しています。

・『ChiliZ(チリーズ)』:スポーツやeスポーツのファンが組織に投票を行うことで意思決定がされていくDAOのソリューションが提供されます。

BINANCE LABSの研究開発における提携

アカデミックな部門との提携を行っており、クリプトの領域での研究開発や人材の育成を行っていくとしています。

MITデジタル通貨イニシアチブ

IC3

Programming Blockchain

 

Binance LABSのインキュベーションプログラム

Binance Labsでは2018年8月22日からインキュベーションプログラムを開始し、アーリーステージのチームのサポートを開始することを発表しました。このインキュベーションプログラムは10週間に渡り市場に合った製品作りをサポートしていくそうです。投資する金額は10万ドルで10%の株式を取得するようです。(Binance Labsインキュベーションプログラム)

Binanceの今後の投資やエコシステム構築を予想

まずは投資の注力カテゴリに含まれているDEXとステーブルコインです。DEXでの取引量はまだ少なく、Binanceなどの中央集権型の取引所が引き続きユーザーに利用されていますが、今後は間違いなく手数料は無料になりウォレットから直接全ての仮想通貨が取引できるようになるでしょう。0xのリレイヤーでは最も取引量が多いRadar Relayは、先日複数のベンチャーキャピタルから約10億円の資金調達を行いましたが、BinanceとしてもどこかのDEXへの投資や買収を行うでしょう。

また、仮想通貨の実用性という点においては、ステーブルコインが鍵を握るため、ステーブルコインを発行しているどこかへの投資や買収が考えられます。

その他では、ブロックチェーンや仮想通貨と相性の良いもの(金融、広告、メディア、EC
、ゲームなど)に引き続き投資が実行されるものと思われます。

地域としては基本はグローバルを視野にしていますが、拠点とするマルタや、提携しているブロックチェーン推進組織「CryptoSavannah(クリプト・サバンナ)」の拠点のあるウガンダ、提携しているバミューダへ積極的に投資をしていくと思います。

 

※仮想通貨取引所:BINANCE

※参考:BINANCE LABS

 

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