VC(ベンチャーキャピタル)自体がセキュリティトークン(証券トークン)を使った資金調達により、スタートアップへの投資を行っていくことがトレンドになってきました。
SPiCE VC(スパイスVC)は2017年からセキュリティトークンによる資金調達と、セキュリティトークンの分野への投資を行っているVCです。
コンテンツ
VCのファンドをトークン化することのメリット
VCがトークン化するためには、どんなメリットがあるのでしょうか?
流動性を高める(VCのファンドにLP出資)
一般的にVCに投資をする場合は運用期間が10年前後あり、その間に売りたくても売ることができません。それをトークン化することで、運用期間中でも売買することができるようにし流動性を高めることができます。
出資の最低額を減らして出資者を増やすことでVCの調達額を増やす
LPに出資をするには適格投資家から最低でも1,000万円以上の出資が必要でしたが、最低出資額が引き下げられる可能性があります。
SPiCE VCの投資先一覧
SPiCE VCの注力している投資領域は、「投資のトークン化エコシステム」「トークン化されたプロジェクト」「コアブロックチェーンのインフラ」の3つが挙げられています。
SPiCE VCのポートフォリオである投資先を見ていきましょう。
投資のトークン化エコシステム
投資領域をトークン化する領域です。この領域ではSecuritize、Saga、Sliceなどに投資をしています。
Securitize:Securitizeは、証券のトークン化のための規制に対応したクラウドサービス・ソリューションで、資金・企業やその他のエンティティのトークン化を可能にします。
SAGA:SAGAはステーブルコインの発行を行おうとしている企業です。ノーベル経済学者らによって発行されるデジタル通貨「SGA」というステーブルコインの通貨を発行することで、セキュリティトークン市場において重要なインフラストラクチャとなるでしょう。
Slice:Sliceは、不動産資産のトークン化のためのプラットフォームです。不動産はセキュリティトークンの最も重要な領域の1つでありマーケットも大きいです。現時点において、不動産の資産は流動性が低いため、セキュリティトークン化されることで新たに価値が生まれると思います。
ROX:ROXは、機関投資家を主体とした不動産のセキュリティトークンの取引所です。
INX:INXは、機関投資家を中心に完全に規制されているセキュリティトークンの取引プラットフォームを構築しています。
トークン化されたプロジェクト
トークン化されたプロジェクトへの投資を行っています。ICOを行ったプロジェクトの多くはここに該当するはずのため、投資対象となるプロジェクトは多いと思われます。
GraphPath:GraphPathは、KNOWLEDGE GRAPHという大規模なビッグデータをブロックチェーンに配置すること目的としたOSを開発しています。近いうちにセキュリティトークンによる資金調達を行う予定です。
RNDR:RNDRは、トークンベースのレンダリングネットワークです。
コアブロックチェーンのインフラ
コアブロックチェーンのインフラ領域への投資はまだありません。今後、投資される可能性が高いです。
SPiCE VCのチーム
TAL ELYASHIV氏、AMI BEN DAVID氏、CARLOS DOMINGO氏がマネージングパートナーです。
その他には、MozzillaやBraveの創業者であるBRENDAN EICH氏や、Bancorの創業者であるEYAL HERZOG氏がアドバイザーになっています。
SPiCE VCの公式サイト:https://spicevc.com/